ドイツ人と話すと日本人はどうして傷付くのか

ドイツ人と話すと日本人はどうして傷付くのか。言語学的に違う。ハイコンテクストとローコンテクスト

ドイツ人と会話すると、喧嘩売られてるのかな?批判されているのかな?と思う事ないでしょうか。言語学的な違いを理解して会話をラクに楽しむコツを伝授

ドイツに来て、ドイツ語も少しずつ面白くなってくると現地のドイツ人と交流する場面も少なくありません。親交を深めていくうちに、ふと言われた発言や冗談に傷つく経験はないでしょうか?

つい喧嘩に発展してしまったり、落ち込んだり

何故そんなトゲのある言い方するの?何か攻撃的じゃない?喧嘩売ってますか?

そんな風に感じる方も少なくないのではないでしょうか。

今日はこの「どうして日本人がドイツ人と話すと傷つくのか」について、またドイツ人と話す上での心の持ち方について考えてみようと思います。

ドイツ語と日本語の違い

ここで大きく関係してくるのが「言語における違い」です。

日本語とドイツ語、実は言語学的観点からみると

全くの正反対の言語に分類されています。

驚くことにドイツ語は世界で一番「ダイレクトに表現する言語」に分類され、

反対に日本語は世界で一番「婉曲に(遠まわしに)表現する言語」という訳です。

ドイツ人と話すと日本人はどうして傷付くのか。言語学的に違う。ハイコンテクストとローコンテクスト
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▽ハイコンテクストとローコンテクスト

日本語は「ハイコンテクスト文化」

ドイツ語は「ローコンテクスト文化」 に分類されます。

それぞれの文化の特徴を見てみましょう。

ハイコンテクスト文化(日本語)

・表現が間接的 →はっきりとものを言わない。やんわり伝える

・主語や目的語を省略できる →話の流れから様々な事を推測する

・人間関係を重要視する →関係性によって表現を変える

・行間を読む →相手の言葉から結論を推測する

・言葉を用いない表現が得意 →相手の表情や仕草を敏感にキャッチ

・他者の気持ちに敏感 →相手がどう思うかベースで会話する

ローコンテクスト文化(ドイツ語)

・表現が直接的 →思った事をはっきり言う。反対にそうしないと伝わらない

・具体的で詳細 →行間から推測することをしない。明確で具体手な表現を好む

・主語や目的語を省略しない →特に目的語を省略すると伝達がうまくいかない

・人間関係は重要ではない →どんな相手にも平等にはっきり表現する

・ボディランゲージが苦手 →雰囲気から察することは得意ではない

簡単に言うと、日本は「空気を読む文化」

ドイツは「ダイレクトな文化」といったところでしょうか。

こんな風に、個々人がどうではなく、「言語の特徴が対極」であることを念頭に置きましょう。

▽ドイツ人と話すと日本人が思う事

では、世界一ダイレクトなドイツ語を話すドイツ人と

世界一空気を読む日本語を話す日本人が会話をすると

どんな事が起きるでしょうか。

日本人「今週末、どこかに遊びにいかない?」

ドイツ人「行きたくない。疲れているから」

日本人「そっか!分かった!ごめんね(←何故か謝る)」

ここでこの日本人の頭の中を覗いてみると

「私嫌われてるのかな、何かしたかな…嫌われてる事に気づかずに誘っちゃった…空気の読めないやつって思われたかな。」

大げさに言うとこんな感じになりがちだと思います。


もう一つの例も見てみましょう

日本人「髪の毛切ったんだ!どう?」

ドイツ人「んー、前の方がよかった!でもその髪型も悪くないよ。」

日本人「(´・ω・`)」

「いくら似合ってないからって、そんなにはっきり言わなくても….

嘘でも似合ってるよって言ってくれればいいのに…」

と切なくなるのではないでしょうか。

ですが、ドイツ人と話すときに、こんな風に必要以上に自分を責めたり

傷ついたり悲しんだりする必要はありません。

だって、ドイツ語を話すドイツ人は「世界で一番ダイレクトな表現」をするからです。

誘いを断ったのは「本当に行く気分じゃなかった」だけですし

髪型への評価も「本当に前の方が良かったと思った」だけです。

本当にそれだけなのです。

それ以上でも以下でもなく本当にそう思ったから、そう発言しただけなのです。

ドイツ人の発言にそれ以上の意味もそれ以下の意味も含まれていないという訳です。

▽日本人と話すとドイツ人が思う事

今度は反対のパターンを見てみましょう。

ドイツ人と結婚している筆者の体験談から抜粋します。

ドイツ人夫「洗濯物干しておいたよ!」

日本人妻「ありがとう。(干し方が全然違うなぁ、でもせっかくやってくれたし、可哀そうだから後でこっそり直そう)」

ドイツ人夫「(直された洗濯物を見て) 僕の干し方が悪いならはっきり言ってよ!」

日本人妻「あなたが傷つくと思って言わなかったのに、そんなに怒らなくても!」

こんな喧嘩が日常的に勃発します笑

相手を思って隠れて直した行為が逆に失礼に当たるパターンです。

ドイツ人夫曰く「はっきりどう直したらいいか教えてくれたら

次からはそうできるからもっと効率的だし、間違っているとはっきり指摘されても全然嫌な気分にはならない。こっそり直された方が嫌味っぽい。」

だそうです。


もう一つの例も見てみましょう。

ドイツ人夫「めっちゃ面白いジョーク見つけたよ!見て!」

日本人妻「あまり分からない。(外国語を使ったジョークは分かりにくい)」

ドイツ人夫「説明するよ!」

日本人妻「Ok…(実はあんまり興味ないけど、適当に相槌打って聞いたふりしよう)」

ドイツ人夫「(一生懸命説明する)」

日本人妻「そういえばこの間さ..(全然違う話をし始める)」

ドイツ人夫「全然聞いてないじゃん!興味ないならそうはっきり言ってよ!」

このときバリバリ日本人思考の私は

一生懸命説明しようとしてくれているし

「興味ない」なんていったら傷つくだろうな、その場をやり過ごすため聞いたふりを始めた訳ですが

これはかえって、ドイツ人を怒らせるよくあるパターンだと思います。

夫曰く、はっきりと、興味ないからと断ってくれた方がむしろ良く、

断られても全く傷つかないし、「オッケー、興味ないのね」位にしか感じないそうです。

この断られても気分を害さない、むしろはっきり言ってくれて効率がいいという考え方

逆手に取ると「ドイツ人に対してはっきり意思表示しても大丈夫」という事になります。


ドイツ人と話すと傷つく時の心の持ち方

ここまで読むと、ドイツ語と日本語の言語的な違いを理解したと思うのですが

でも、やっぱりドイツ人と話すと言い方とか表現に傷つくんだよね…というとき

どんな風に考えたらいいか、心に留めてほしいことがあります。


  • ドイツ語は世界一ダイレクトな言語だという事。
  • ドイツ語と日本語は両極端の言語であって違って当然だという事。
  • 自分もはっきりとストレートに表現する事。嫌なものは嫌だと断ってOK
  • 相手の言葉以上の意味を勝手に推測しない。

この4つの事を、頭の片隅に置いておくと、ドイツ人と話していて

攻撃的と感じたり、傷ついたりすることが減ると思います。

また、特に会話の中で意識してほしいのが

はっきりストレートに発言しても相手(ドイツ人)は全く傷つかないという事です。

「行きたくない」「食べたくない」「やりたくない」「そうしないで」

こんな直接的な表現もドイツでは至極当たり前で、むしろ好まれる傾向にあります。

思ったことは、ストレートに口に出してみましょう。

日本ではデリカシーに欠けるような発言でも

本当にドイツ人はびっくりするほど何も思っていません。

ドイツ語は日本語のように、その言葉以上の意味を含んでいないからです。

また相手の発言からあれこれ勝手に推測して勝手に落ち込んだり怒ったり、

これも日本語の特性上日本人によくみられる傾向だと思います。

筆者もこれのせいで何度も何度も夫と衝突しましたが

「ドイツ人の発言に言葉以上の意味がない」という事を理解してから

喧嘩売られてる、批判されていると思う事が少なくなって会話するのがラクになりました。


まとめ

ドイツ語に携わる全ての皆さんに

声を大にして言いたいのはドイツ人と

接する中で必要以上に傷ついたり

変に勘ぐったり、我慢したりする必要は

ないですよという事です。

これも異文化交流、肩の力を抜いて

ドイツ語ライフを満喫してください :)

ドイツ人と話すと日本人はどうして傷付くのか。言語学的に違う。ハイコンテクストとローコンテクスト

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