ドイツ人と日本人似てる説について
ドイツ人と日本人って本当に似てるの?この永遠のテーマについて個人的見解を書いてみましたよ。
ドイツ人と日本人は似ている。どこからか、そんな話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。筆者はドイツ人と5年半交際し結婚し、現在はドイツに住んでいますが、この「似てる論」について思うことがあったので、今回は個人的見解を書いてみようと思います。
もちろん、個人の性格にかなり左右されるし、ドイツ人はこう、日本人はこうと白黒はっきり分類する気は毛頭ありません。一般的に、総じてそんな傾向があるなぁと、文化や習慣からくる両者の違いを一個人の意見として楽しんで頂けると幸いです。
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ドイツ人と日本人って似てるの?
まず、結果から申し上げるならドイツ人と日本人は似てると思います。
具体的に言うと、ルールを守るところや、パーソナルスペースを大切にするところ、時間に厳しい事、期限を守ること、手順を大切にすること、几帳面でまじめ、勤勉、などなど挙げたらきりがないと思います。私の肌感覚では、違いはもちろんあるのですが、スペイン人やフランス人など他の欧州地域と日本人を比べると、圧倒的にドイツ人の方が日本人に近い感覚を持っているなと感じます。
ですが、決定的に違うところだなと感じるのは、何故そうするのか、そこに辿り着くまでの過程が違うという点です。
日本人が日本社会で生きる中で、礼儀正しさやモラル的行動ができるかどうかってかなり重要視されている思います。その社会的に正しい行動って、別に法律に書いてなくても日本人が自発的に行っているものだと感じます。社会の目や世間体、こうしないと大人として恥ずかしい、いい意味でも悪い意味でもそんな社会的プレッシャーからくる、行動や習慣は日本社会でかなり根強いものではないでしょうか。
反対にドイツでは、もちろん一定以上のモラルは皆さんあるのですが、ルールだから、法律で定められているからという理由でその行動をとっている部分が多いと思います。
なので法律に書かれていない範囲での行動は、やはり日本人の方が礼儀正しいし他人に迷惑をかけないようしている印象があります。
分かりやすい例でいうと、日本では電車の中で通話をするのはマナー違反ですし、車内放送でも「他のお客様のご迷惑になりますので社内での通話はお控えください。」とアナウンスされているのを聞いたことがあります。何故、車内で通話はしてはいけないのか、その理由は「他人に迷惑がかかるから」です。
一方ドイツでは、電車内で普通に電話している光景をよくみかけます。小さな声でとかではなく、普通にみんなばっちり聞こえる声でです。ドイツに電車内で通話をしてはいけないなんてルールも法律もないですから、ドイツ人はこれがマナー的にどうかなんてあまり考えたこともないと思います。
また、今回のコロナ渦においても、日本ではマスクの着用は協力要請だったと思いますが、外出の際には屋外でも屋内でも見た感じ99%の人がマスクを着用していると思います。
一方ドイツではマスク着用義務の法律が施行されており、現在は皆メディカルマスクを着用しなければスーパーにも入店できないような状態です。着用義務のない屋外ではほとんどの人がマスクを付けませんし、ある統計によると、法律がなければマスク着用に懐疑的ですが、法律があるからマスクの着用をしているという人が50%もいるそうです。
お願いだけで、ほとんどの人がマスクを着用する日本と、法律で決まっているからほとんどの人がマスクを着用するドイツ。結果としては、ほとんどの人がマスクをしている状態に変わりないのですが、その結論に至るまでのプロセスに違いがあると思うのです。
このドイツ人の合理的でロジカルな考え方って、日本人にとって心地いい点でもあり、かなり形式的で冷たいと感じる点でもあるのではないでしょうか。
合理的なドイツ人
このドイツ人の合理的な部分は、日本とドイツのサービスを比較してみると結構顕著かもしれません。
日本ではサービス業となると、アルバイトの高校生から社員まで全ての従業員に、接客や言葉遣い、お辞儀の角度、笑顔の作り方まで非常に多岐にわたった教育を施すと思うのですが、チップ制度がないため、その接客自体を評価するために従業員に対価が支払われるわけではありませんよね。契約書に笑顔で働かないと減給するなんて項目は見たことないですし笑
それでも日本でとても丁寧なサービスが受けられるのは、日本人の慣習や気質、教育、社会的な目など、お金の発生していないところからくるものだと思います。
一方ドイツ人のサービスはどうでしょう。
チップの制度がない、スーパーやセルフサービスのお店の従業員が常に笑顔で丁寧に接してくれることは非常にまれだと思います。だいたいにして、私の卵も果物もレジで投げ飛ばされていますし、他の従業員とおしゃべりしながらレジ打ちなんて日常茶飯事です。サービスの善し悪しは、その従業員個人にかなり左右されると思うのです。
はたまた、ドイツでもチップ制度のあるレストランやカフェではびっくりするほど親切でフレンドリーな接客を体験したことが何度もあります。みなチップのために、一生懸命サービスを提供してくれるのです。
支払われる対価以上の働きは提供しない。私の仕事はレジ打ちだから、それ以上のサービスはしないわ!そんな態度がもう逆に清々しいとさえ思います笑
少し極端な例かもしれませんが、こんな日常の中でもドイツ人の合理性を垣間見れることってあると思うのです。
まとめ
こんな感じで非常に大まかですが、日本人とドイツ人ってたしかに似てるけど、考え方と思考プロセスは正反対なんじゃないかなって思うわけです。
どこまでも果てしなく合理的なドイツ人、どこまでも他人に迷惑をかけないをモットーにする日本人。
この両者の性質って時としてたくさんの共通点を生み出すこともあれば、時として正反対の結果を生み出すこともあるのかなと感じる今日この頃です。
ドイツに住んでる、行ったことがある方は、どんな風に感じましたか?違いを感じましたか?
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